歪んだ愛しさ故に
 
どこかで彼女が、自分に媚びらない女であってほしいと思っていた。

だけど結局彼女も
初対面の男であるのにも関わらず
そうやって誘って、気に入られようとする。


意外にも最寄駅が一緒で
彼女を試すべく、

「家にあがってく?」

という誘いに、
最初こそは戸惑いを見せつつも、やっぱり家に上り込んできて……


自分で誘っておきながら
見えない幻滅した心と、自分勝手な憤りが沸々と湧きあがってきて



「お楽しみはこれからだろ?」



気が付けば、彼女を
力づくで抱いている自分がいた。
 
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