歪んだ愛しさ故に
 
「あいつらがお前のことバカにしたから、ちょっとイラついて、思わず素が出ちまった」

「え……?」


吐き出された言葉に驚いて、
目を丸くさせ顔を上げた。


そこには、お酒が入っているせいか、いつもより色っぽさを交えた上沢さんがいる。



「こんなにイイ女なのにな」

「……」



そう言って、上沢さんはあたしの眼鏡を外した。
 
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