リップフレーバー
不思議な顔をしながら私の顔に鼻先を寄せて来るので、くすぐったくって堪らない。
「な、何?何してるの?」
「今日はいつもと違う匂いがしてる。あ、ここだ」
陽希は謎が解けたといった顔をして、ふわっと微笑む。
……癒されるのよね、このワンコみたいな顔に。
なんて、私が呑気に構えているうちにワンコは次の行動に移った。
今日フルーツみたいな匂いがする、と言いながら下唇をぱっくり食べ始めたのだ。
「美味しいかも」
陽希はクスクス笑いながら、上唇までペロッと舐める。
私はソファに押し倒され、焦る。
「ちょ、ちょっと」
「頂きます、させてよ」
妖しく微笑むその顔が美しいって、絶対自覚してるよね。
その姿を生業にしてるんだから。
「ハル、私はご飯を頂きますしたい。昼から何も食べてないんだよ~」
私は、陽希の良心(?)に訴えかける。
すると陽希は小さな溜息を吐きながら、ようやく私を解放した。
「な、何?何してるの?」
「今日はいつもと違う匂いがしてる。あ、ここだ」
陽希は謎が解けたといった顔をして、ふわっと微笑む。
……癒されるのよね、このワンコみたいな顔に。
なんて、私が呑気に構えているうちにワンコは次の行動に移った。
今日フルーツみたいな匂いがする、と言いながら下唇をぱっくり食べ始めたのだ。
「美味しいかも」
陽希はクスクス笑いながら、上唇までペロッと舐める。
私はソファに押し倒され、焦る。
「ちょ、ちょっと」
「頂きます、させてよ」
妖しく微笑むその顔が美しいって、絶対自覚してるよね。
その姿を生業にしてるんだから。
「ハル、私はご飯を頂きますしたい。昼から何も食べてないんだよ~」
私は、陽希の良心(?)に訴えかける。
すると陽希は小さな溜息を吐きながら、ようやく私を解放した。