不良蝶女


あの時を思い返してみると、俺はほんとに何も考えてなくて、ただ自分が負った傷を他の奴らにも味あわせたいとかそんなことばっかりだった。

体を傷つけることで味わえるような傷じゃないって自分がよくわかってたはずなのに。

俺は本当に自己中心的だった。



そんな時、俺は翔に言われたんだ。


「逃げんな」って。


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