不良蝶女
翔は俺が理解していないことを悟ったのか話を続けた。
翔「お前は喧嘩をすることで自分の過去を消そうとしてる。自分の過去から逃げてんだよ。多分お前は自分でそれに気づいてる。それに気付いた自分を消したくて売られた無意味だってわかってる喧嘩だって全部買ってんじゃねぇのか?お前は体ではなく、心に負った深い傷を上塗りしようとしてるだけで、そんなんじゃ本当に強くなんかなれるわけがねぇ。だから喧嘩した後にお前はいっつも相手に謝んだよ。切なそうな顔してごめんって。お前にどんな過去があろうと少なくとも俺はお前の仲間をやめたりはしねぇ。だから自分の過去から逃げんな。そしたらお前は心から笑えるはずだから。」