ほんまにありがとう
…次の日…

「おはよー。」

私が学校に行くと、乃音が来た。

「あんず!昨日歩未に言ったんでしょ?」

「うん。言ったよ。」

「歩未…だいじょぶだった?」

「乃音…?言ってる意味がわかんないんだけど?」

「とりあえず、自分の席に行って。」

「…?わかった。」

乃音に言われた通り席に行くと、歩未がいた。

前の席に。

いつも通りに。

でも、目は違った。

これでもかというくらいに目が腫れていた。

片方は眼帯もしていた。

「歩未…?」

「よっ。おはよ。」

「どう…したの…?」

「何もねーよ。」

そうかな…。

何があったのだろうか。

昨日私を送ってくれた後、何かあったのだろうか。

心配…。



またすぐ授業なんか始まってしまう。

面白くない国語。

とにかく眠い。

寝ようかなーと思ってたら手紙が回ってきた。

《歩未が目腫れてる理由わかるか?

昨日、あんず一緒に帰ったんだろ?

そのあと、俺達のとこに来たよ。

その時、歩未泣いてたよ。

あんずの好きな人知って泣くんだぜ?

歩未は…あんずが好きなんだよ。

渓と緒羽より》

「えっ…。」

歩未が…私のこと…好き…?

そんなわけ…。

だって、今までずっと友達だったし。

大事な幼馴染だし。

友達ってよりは兄弟って感じだし。

そんな歩未が…私のこと…好き?

もう…わかんない。

うちは烈が好き。

それだけはしっかりしてるけど。
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