大好きな君 〜守と花のSTORY〜
…あぁ。
私、海道さんのペースに流されてる。
さっきから、私の横でニコニコしながら、語りかけている海道さん。
…ダメだよ。
このままじゃ…、海道さんから抜け出せなくなりそう。
ダメだっ!…って思っているのに。
それ以上に、海道さんと話したい。
海道さんの事をもっと知りたい。
そう思う自分がいる。
昨日、会ったばかりなのに。
何でだろう…。
何で、何で海道さん何だろう。
分からないよ…。
はぁ、最近分からない事ばっか。
それだけ、私が子供何だろうなぁ。
『…ーい。…おーい!』
『っえ?』
『まぁた、自分の世界に…。ったく。あ、ほら!最後にアレ乗るぞ!!』
そう言いながら指を指す。
アレって何だ?
名詞を使え!名詞をっ!!
指している方を見ると、…観覧車。
観覧車…か。
ふと、蒼たちと乗った事を思い出した。
『はい。』
気が付くと、そう返事していた。