大好きな君 〜守と花のSTORY〜
『…分かったから。そんな哀れな目で見ないでよ!!』
『いやいや。哀れだし。』
…ズゲッ。
はーい、守から放たれたトゲトゲの矢が私のか弱いハートにぶっささったよー。
『んで?住むのか、住まねぇのか?』
…切り替えるの、はやいなぁ。
『…だって。お母さんたちが…。』
そうだよ!
お母さんたちが、帰ってくるかも知れない!!
『…花……。』
『お母さんたちが、帰って…くるもん。』
『…。』
守の瞳が悲しそうに…。
いや、心配してそうに…。
…違う。
……読み取れない。
『っ、1番に〝おかえり〟って!言わなきゃ…。』
『だから…、だから、一緒に住めな…。』
言い終わる前に、暖かい何かに包まれた。
何か、確かめる前に涙が溢れ出してくる。