幽霊ナイト
変な汗がだらだらと流れ落ちている。
どうしたらいいの?
こんなの初めて。
いつもただボーと立っているだけだった幽霊が血走った目でこちらを見て、わたしに殺意を向けてきている。
逃げようと立ったのはいいけど、わたしの足はガタガタと震え、たった一歩すら進まない…。
―怖い。
恐怖感に包まれて、腰が抜けた。
「漫画でも無いのに腰って抜けるんだあ」なんて思っている内に
幽霊は、もうわたしの目の前に来ている。
どうしようも出来ない。
こんな中、幽霊の目が恨みの中に悲しみが含んでいることが目に入った。