お姫様と若頭様。【完】
【茶芽side】
「…ぁッ…!」
俺の下で啼き続ける女。
名前も顔も、何だかよく分からない女。
わかるのはただ、こいつの身体と声。
そしてこいつが求めるもの。
俺はこんな女に正直1ミリも興味ねぇ。
ただの暇つぶし。
一緒にいてくれさえすれば良いんだ。
俺はその報酬としてこの女に
"至福のひととき"を提供している。
ただそれだけの関係。
「……ねっ、もっ」
もう無理って?
「まだ無理」
そう言ってまた速めた動きを止める。
「…と、めな…」
途切れ途切れに止めるなと言うが、
全く止めないつもりはない。
「俺まだまだ体力有り余ってんの。
相手してよ、おねぇさん♪」
ストレス溜まってんだ、こっちはよ。
少しくらい発散させろよ。
そう言って一度降ろした腰を再び
持ち上げて一気に貫く。
「はッぁぁ…!」
どんなに無理だと泣き喚こうが
止めてやんね。
今本当に最悪なんだよ。
お前だけイカせるわけねぇだろ。
俺に付き合えよ。
まだまだ、
何かが足りねぇんだ。