お姫様と若頭様。【完】
コトが終わって隣で眠る女に、
何の感情もわかない。
寝顔が可愛いとか、一つになったとか…
そんなこと本当にどうでもいい。
寝顔が可愛いなんて思わないし、
何をしたって俺の気持ちは変わらない。
「マジ、クソ女」
俺の外見や地位しか見てなくて
そんなものに寄ってたかって。
そんなだから俺みたいな
最低男に引っかかんだよ。
「ん…茶芽……さ…ま…?」
やっと起きたらしい女。
とろんとした目で態と上目遣い。
あ〜あ、どうやったらこんなのが可愛く
見えんのかな。
「おはよう」
そんな女に笑顔を向ける俺も俺だけど。
「じゃあ俺は行くから。
…次は別の男当たって。
身体でなんとかできると思ったら、
おぉ〜間違い」
と、最後に冷たい視線を送った。