お姫様と若頭様。【完】




ホテルを出ると丁度かかって来た電話。



相手は功明。


最近俺にしつこくソウのことを
聞いてきてた。


まぁいつまでも誤魔化せるとは
思ってねぇけどな。





「何?」

俺の第一声。


女の相手した後はいつも機嫌が悪い。


今日はまだ良い方だ。

相手の女が突っかかって来なかったし。



『はぁ…なに、また女?』


そう呆れたように言うこいつも、
何かあったと察してか深入りしない。



「別に…。

要件は?」








『今病院に来てる』



「ハッ?!!?!」



突然の言葉にテンパる俺。


何でばれた?



…って、ただ下っ端の見舞いか。



「誰怪我した?」


『……』


「…功明?」


なかなか話そうとしないこいつ。


何かあったのか…?

































『怪我してんのはユズだろ?』













< 150 / 371 >

この作品をシェア

pagetop