お姫様と若頭様。【完】






ー数分後ー



「んっとじゃあ本題に入るんだけど、
楪ちゃん、俺らの姫になって」


「ひ、姫…??」



「その様子だと知らないか…。




楪ちゃん、俺らは紅蓮という暴走族だ。

この街ではまぁまぁ名の知れた族だ。


その為敵も多く…この間楪ちゃんを
助けた時にある族の奴にバレて…。


この間絡んで来てたのが俺らの敵の族。

楪ちゃんを狙ってるんだ。
俺の女だと勘違いして。


俺らの弱点である楪ちゃんを攫って
俺らを落とそうとしてる。


だから俺らは皆で君を守る義務がある。


その為に姫になって欲しい」




「暴走族…姫…」



私も家の所為で随分と
命を狙われて来た。


だからこの話はなんかすんなりと
受け入れられる。


命を狙われるなんて
私からしたら日常茶飯事。

ただちょっと、
敵が多くなったと思えばいい。






でも皆に守ってもらうだなんて…なんか
申し訳ないな。





「私には一応SPをつければいいし…。

何より皆さんに迷惑はかけられません。


そもそも、
私が絡まれたのがいけないんです。


それは私の責任なんですから」


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