お姫様と若頭様。【完】
私には夕梛がいる。
とても優秀な執事が。
彼は私の身の回りのことやSPまでも
やってくれる。
私のことを知っている彼なら、きっと
今回もすぐ了承してくれるだろう。
夕梛を危険な目に遭わせるのには
気が引けるけど、
知って間もない人に、
その役をやらせるよりは良い気がする。
「…俺らに守らるのは嫌か?」
突然彼がそんなことを言い出した。
嫌だなんてことはないけれど…。
正直申し訳ないのだ。