お姫様と若頭様。【完】
あれから1度も大きな争いはなく、
誰かが攻めて来ることもない。
それはやっぱりここが全国№1だから
無闇矢鱈に攻めて来るところは少ない。
攻めて来るとしたら相当な自信家か
馬鹿、卑怯な奴らくらいだと言ってた。
つまり今はそんな人たちが
いないってこと。
負けるってわかってて突っ込んで来る程
勇気がある人は早々いないよね
ってヨルに言ったら、それは勇気じゃ
なくて脳なしなだけだって。
…ヨルって時々毒舌なんだよね。
最近知ったけど。
ただ、
そんな平和が私たちを油断させた。
その平和は一時の幸せにすぎないって、
嵐の前の静けさだって気づいたのは、
もう全て歯車が狂い出した後だった。