お姫様と若頭様。【完】



そんなあいつへの想いに浸っている内に
家に着いた。





時間よりはるかに遅く来たはずなのに
彼女の姿はどこにもなく、
家の奴に聞いても知らないの一点張り。



…なんか、おかしくねぇか?



あいつには危ねぇから1人では絶対に
行動すんなときつく言っておいたし、

そう簡単に約束を破るような
人間じゃない。


だから俺を置いて先に1人で行くだなんてほとんどゼロに近い。




一応先に学校に着いているだろう奴に
電話をかける。







ープルルルル



『おう、どうしたヨル?』


「朝から悪りぃな、帝知。


お前今学校だろ?

そっちに楪いるか?」



特攻隊長で紅蓮の攻撃隊責任者の
幹部・業原 帝知-Narihara Daichi-


優しくて仲間思い
よく仲間のことを気にかけてくれて、
人の変化にいち早く気づくのは俺か帝知

優しい口調に物腰柔らかい態度

ただ怒らせると超恐え…多分、紅蓮1

喧嘩の時もまあ…性格変わるな



紅蓮の奴は皆信頼してっけど、
特に信頼してる奴の一人だ



「えっ、ゆーちゃん?

まだ来てないみたいだけど…
ヨル一緒じゃねぇのか?」


「あぁ…来てみたらいなくてよ。

家にもいねぇし…どこ行ったんだ?」



『あっもしもし、よー君?

ゆーちゃんいないって本当?』


今帝知の電話を奪っただろうこいつは
帝知の彼女の佐仲 李智-Sanaka Ichi-

俺らの傘下のレディースのトップ

喧嘩が強く化粧が濃いし香水臭ぇ

こいつも仲間思いで、意外と涙脆く、
いじめしてる奴などは絶対に許さない
正義感の強い奴


まぁ美人だしスタイル良いし、
顔が整ってる帝知とは正直お似合いだな

学校でも紅蓮でも公認のカップルだ

…熱々過ぎて多少…いや、かなりうぜぇ



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