お姫様と若頭様。【完】
でもまぁ早い話、
再来週にはその結果が出る。
それまでは
周りからの情報収集が限界か。
「情報収集なら任せろ」
と自信満々に言う羽。
俺たちの情報屋は羽だ。
「やり過ぎないでくださいね」
と毎回恒例、楓からダメ押し。
「わーってるよ」
…分かってないなこいつ。
そういえば…
「藍、何か考え事か?」
さっきから藍は一言も喋ってない。
「いや…朱(あけみ)が周(あまね)と
同盟組んだってさっき水(いずみ)から
祈(いのり)から伝言だって。
祈今海外で仕事あるから
水が代理してんだと」
朱…レディースで一応俺らの傘下。
周も同様で、最近二つは不祥事が
多いためランクを下げた。
「どうする?泪」
皆の視線が泪に集まる。
「いや、何もしなくていい。
様子を見とけ。
今は一応泳がせる」
どんな危機にだってこいつは冷静だ。