お姫様と若頭様。【完】
【楪side】
目覚めると周りは暗く、
丁度SHRが終わったところだった。
…ヤバイ、寝過ぎた。
仕方なく職員室へ行き、
今日の授業の先生方の所へ行く。
「貝塚先生、
本日は居眠りをしてしまって…。
ご迷惑をお掛けしました。
本当にすみません」
そう言ってぺこりと頭を下げた。
貝塚 芦呑(かいづか よしの)
私のクラス・1-Aの担任
20代後半くらいのまだ若い先生
美人で生徒からの人気も高い
…私に従順
「あら、別に気にしなくていいですよ。
頭上げてください。
入原先生、未明先生、篠先生、
森先生、斎木先生!
彼女が態々謝罪に
いらっしゃったんです」
入原 瞬(いりはら まどか)
一応私の知り合い
23歳のイケメンな男教師
科目は保健体育
未明 はな(みあけ はな)
43歳の国語教師
篠 銘(しの めい)
私の知り合い
23歳で瞬と同期
科目は数学
森 辰黄(もり たつき)
35歳の社会の教師(世界史・日本史)
斎木 和(さいき かず)
56歳でこの学校は6年目
理系教師(化学・物理)
「気にしなくていいですよ」
「危ないので早くお帰りにならないと」
「お気になさらず」
「あなたは成績優秀ですもの」
「お疲れですか?」
…あーぁ、皆従順だ。
別に悪い気はしないけど、
心にもないことを。
「すみません、ありがとうございます。
…あ、あのぅ最後に一つ。
理事長はどちらに?」
その瞬間ピシッとなる教師達。
あ、勘違いしてる。
「生徒会の資料を取りに来いと
言われたのですが…」
嘘だけど。
その瞬間力を抜く彼ら。
「先程理事長室に入られるのを
お見かけしたので理事長室かと」
「はい、態々ありがとうございます」
そして軽く会釈をして
理事長室へ向かった。