お姫様と若頭様。【完】
開け
何も感じなかった私。
色をなくした私。
ヨルがあの後どうなったかなんて、
聞きたくなかった。
結局私の所為であることに変わりない。
そんな全てを失った私にほんの少しでも
人間らしさを取り戻させてくれたのは
紅蓮の皆、凱瑠、夕梛だった。
誰も私の所為だとは言わなかった。
誰も私を責めなかった。
それが私には、余計に辛かった。
どうせ私には、
こうなった全ての責任があるのに。
だから責めても誰も止めたりはしない。
皆の優しさは、
私には重く鋭く胸に刺さった。