お姫様と若頭様。【完】
「ねぇ、
どうして私に隠し事していたの?」
「信じてたのに…」
「じゃあお前は綺麗な俺のままで
いて欲しかったってことかよ?!」
すれ違う想い
壊れる"綺麗な"過去
もっと早く気づいていたら、
私たちは結ばれていたの?
「お前のことは俺が守ってやるから。
だからあいつばかり追うのはやめろ」
悲痛な若頭様の言葉も、
今の私には届かない。
私が欲しいのはただ、
あなたの温もりだけ。
触れたらきっと壊れてしまうほど脆い、
私の幸せ。
だからもう、
幸せなんて望みたくないーー。