お姫様と若頭様。【完】
Miss1【聡×彩狼】
〜彩狼&紅蓮vs黒炎の戦い後〜
【彩狼(翠)side】
ーコンコン
「パパ?…聖だけど」
「あぁ、入れ」
低い声に俺ら全員がピクリと反応する。
ひじりんがその重たい扉を開けると
見えてきたのは大きなソファーに座る、
途轍もなく存在感を放つ人物。
紅蓮でも最近では数少ない、
顔を明かしている人の一人。
これは俺らだけ知っていることなのだが
俺らの担任と学校長もOBのようだ。
しかも俺らの前にいるのは歴代最強と言われる現総長に次いで当時最強と謳われた"あの"峯ヶ濱 聡。
会長の叔父にあたる人。
あの大きな財閥を支える大事な役を担っている人でもある。
しかし当時最強と言われてただけあって
存在感や威圧感が半端ない。
俺ら幹部でこんなんだからしたのメンバーじゃ気絶だな。
そんなことを考えていると
再び発せられた声。
それはやはり低くハスキーな、
何処か色気を孕んだ声。
声だけじゃなくて、顔も身体も色気が
半端ないのだが…。
本当に、同じ人間なのかって程
綺麗な顔立ちだ。
それは一応今は置いておく。
あ、あとすごく今更なんだけど、
…ってか俺らなんで呼び出されたんだ?
そんな疑問はすぐに解消された。