お姫様と若頭様。【完】
【嵐side】
「な、なんだ…今の?」
俺の言葉に皆うんうんと頷く。
あいつ…舞闇の動きは
早すぎて全く見えなかった…。
さっきまで呑気に話して
違うところを見てたはずなのに…。
皆が気づいた頃には敵が床にいた。
「さすが…世界№1の総長……」
翠が感心したように呟く。
俺らでも動きが見えないってことは
相当な技の持ち主。
喧嘩慣れしてる俺らでもどうやったのか
いつやったのか分からない。
ただ一つわかるのは、
あいつの纏う雰囲気が
一瞬にして変わったってことーー。