お姫様と若頭様。【完】
ある日ー
「おい、陣宮!
てめぇ最近ここで
目立って来てるらしいな?
俺らの支配下でなに暴走してんだ。
仲間も世話になったみてぇだしな。
どうおとしまえつけてくれんだ?
あぁ?!」
そう言って集団で俺を囲む奴ら。
一人一人が武器を持ってて、
"あぁ…なんだ、またか"
と呑気にそんなことを考えていた。
最近ここを歩いているだけで絡まれる。
この頃暴れ過ぎたなと少し思ったが、
よく考えたら最近は
相手がかかってくる所為だった。
…俺の所為じゃなくね?
そう思いつつも
何も言わずに相手の顔を見る。
いかにもな感じの男たち。
多数対1人だから、相手は楽勝だと
思っている様でニヤニヤと笑っている。
その厭らしい笑みに吐き気がする。
そうやって人が集まれば
何でも出来ると思う奴、
本当に"愚か"だと思う。
勝敗が決まるのは人数じゃない。