お姫様と若頭様。【完】
戦いが始まって数分、
俺に向かって来ては倒される敵。
誰も強い奴がいなくて
思わず溜息をついた。
チラッと時間を確認すると
人数が多い所為かいつも異常に
時間が経ってしまっていた。
そして少しよそ見をした所為か、
相手に鳩尾を蹴られた。
少し体制を崩すと途端に、ここぞと
ばかりに勢いを増す相手の攻撃。
やばいのかもしれないと
頭の片隅で考えていながらも、
どうにかなるだろうと
またまた呑気に考えていた。
相手の攻撃なんて
正直俺にとっては大したことない力で。
ダメージはそんなにない。
でもーー
「おい、てめぇらなにやってんだ!!」