プリンセスと5人のナイト!?
第一章 第一印象は最悪です。
なくなりました。
「へぇ…ここね。」
私が立っているココはとある地域の1角にある立派な2階建ての家。
私がココに住む事になったのは…2日程前まで遡る…―。
ガガガガガガ…
「……………」
それは、脆く儚くて。
ギギ…ッ…ガシャン
「……………」
ガラガラと音を立てていとも簡単に崩れていく。
「あ、かんなちゃん!お帰りー!」
「……真城さん。」
たまに吹く春の風が私のブロンドの髪を揺らした。
「今日も学校楽しかった?」
「………えぇ。まぁ、それなりに。」
「そっかそっか!良かったね!」
「………あの、真城さん?」
「なーに?」
「…これ、どうなってるの?」
「あー…。んーと………あのね、かんなちゃん。落ち着いて聞いてくれる?」
「………うん。」
私、小野寺かんな。16歳。何処にでもいる平凡な高校生。
「本日をもちましてこの真城荘…」
「…………」
「なくなることになりましたっ☆」
訂正。全く平凡じゃない毎日。
そして、只今より私の家がなくなりました。