叶わぬ恋。
深入りしてはいけない
なんだかわからないこの気持ち。
そして、もっともっと鈴森くんを知りたいという気持ちまでもが
大きくなっていく。
放課後、あやが先輩と仲良く帰ってしまったため、
わたしは一人でゆっくりと帰ることにした。
掃除も終わり、あっという間に教室には
わたし一人になっていた。
「・・・・だーれもいないじゃん」
はあ、とため息をつきながら
ふと目を窓の外にやる。
「・・・あ」
校庭の端でサッカー部が筋トレをやっていた。
茶髪の男の子発見。
・・・鈴森くんだ。
他の男子たちに混ざり、鈴森くんは腹筋をしている。
最近暑くなってきたから
鈴森くんも汗をかいていて、なんだか綺麗でかっこいい。
・・・って、わたしなんだか気持ち悪いな。
試合の準備が始まるまで、ずっと一人でわたしは
窓の外を眺めていた。