彼がグラドルを嫌う理由



「でも、まぁ、今日のは好きだな」



彼の視線は顔が火照って、ひたすら泣きじゃくってる私の写真。



「ありがとう……」



きっと彼の写真には、感性がある。



彼の中では被写体のすべてが作品なんだ。


今ならグラビアアイドルの愛莉じゃなくて、一人の人間として私を見ていてくれたんじゃないかって思う。




「で、この手何?」



彼は私の胸に手を当て力を入れる。



「いや、もうグラビア撮ることねぇだろうから記念に」



うん。

まぁいいんだけど……



< 7 / 13 >

この作品をシェア

pagetop