奏デルハ喰血ノ調ベ


ふわり

と、冷たすぎる風が吹いた。

枯れ葉や砂ぼこりが舞い上がる。



「あっ……」



不意に塵が目に入った。
反射的に瞼を閉じようとした、
その際に、



冷ややかな目で微笑んだままの
『人』の姿が見えた。


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