奏デルハ喰血ノ調ベ
「あなたは……ど、どうして…………人間に……?」
わたしがそう問い掛けた瞬間。
待ってましたとばかりに、
彼は口角を上げた。
そして嬉しそうに語り出した。
「人間どもが考えた別名の通り、
私達は獲物の生き血を啜って生きている。
基本的に手当たり次第捕まえては吸血しているのだがな。
私に限ってはモンスターの血より
も人間の血の方が好みなのだよ」
……うん?
「しかし、人間の血というのは
希少な物でな」