奏デルハ喰血ノ調ベ
自ら踏み込んだ悪夢への道
その日も、わたしは朝から雑貨屋のお姉さんと一緒に忙しく働いていた。
「……あれっ?」
指示通り商品整理をしていた時、ふと感じた違和感。
薬草が、無い。
「……あのー、お姉さん。
薬草が全然足りないんですが」
「えっ!?
あっちゃー……それは困ったな。
今あたし手が離せなくって……。
悪いけどあんた、散歩がてら適当に摘んできてくれない?」
「分かりましたー」
急遽お使いを頼まれた。
薬草を10枚持って来るだけの
簡単なお仕事。