彼女を好きなワケ 【逢いたい~桜に還る想い~・番外編】
なんとなぁく嫌な雰囲気を警戒しながら、いちごみるくのパックにストローをプスッと刺すと、
「それは、ズバリ……オンナ、だな!!」
ずびしッ!と指を差すニヤケ顔に、
────あー、嫌だ。
こいつ、こういうところが本当に厄介。
「なんもないよ、ゴシップ好き」
しれっと受け流した俺に、一ヶ谷が握り拳で軽く俺をつついて力説した。
「郁生ぃ~、なんでいっつもノッてこないんだよ~。
あんまりオンナに興味なさすぎると、疑われちゃうぜ??
やぁだー、安西クンって一ヶ谷クンとおホモ達ぃ??みたいなぁ」
「……どーでもいいよ」
乾いた笑いをヤツに向ける。