彼女を好きなワケ 【逢いたい~桜に還る想い~・番外編】
彼とは不思議な縁で繋がれ、
出会ってから20年近く経ち、互いの住む場所が遠く離れている今も、メールでやり取りしている。
招待してくれていた結婚式には、ちょうど2番目が生まれる時期と重なり、日本に戻ることが出来なくて、
電話と祝電でしか「おめでとう」と伝えられず、申し訳なかったけど……
「いいなー……ね、パパのお友達?」
純白のウェディングドレスに、うっとりとした娘の声。
………幸せそうな笑顔の、新郎新婦。
「うん……パパの、大切な人。───二人とも」
大学卒業後、教師になって何年間か働いていたゆーじんさんが、
急に海外の小学校へボランティア活動に行ってしまって、
『待ってられるかなぁ?』
なんて、彼女は笑っていたっけ……。
ハガキには直筆でメッセージが添えられていた。
──祝い、サンキュー!
帰国したら皆で飲もうぜ──