彼女を好きなワケ 【逢いたい~桜に還る想い~・番外編】
「ここ、いーい?」
「いいよ。根っこが隠れるくらいだから………」
小さな手が、やる気満々で土をかき回し始めた、その時───
「きゃーっ!!」
部屋の中から聞こえてくる悲鳴。
続けて────
「やだーっ、布団までベトベトーっ!」
────………あらら、チビすけに、何かやらかされたかな?
「マーマ、どうしたのー?」
窓のすき間から娘が声を掛けると、
バタバタとした物音と、元気な泣き声と共に、
「ウンチとおしっこ飛ばされたー、オムツ替えようと思ったらー!
もー、油断したーっ!」