キミのイタズラに涙する。


「いい子にしていた沙良さんにはプレゼントをあげよう

何がいいかな?」


隆平の声はする。

だけれどいつもとは違う。



「隆平でしょ?」


そうやって問いかけると、



「何をいってるんだい、僕はサンタだよ」


隆平は低い声で言った。


ああ、これもまたイタズラか。


本当にイタズラ好きな彼だ。


どうやってこういうの考えてくるんだろう。


きっと楽しそうな顔して考えているんだろうな。

じゃなきゃ、こっちまで楽しくなったりしないもん。



「キミは何が欲しいんだい」


もう小さい子ではないのに


笑顔がこぼれてくる。


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