キミのイタズラに涙する。
初めて話を聞いた時、私は涙を流したのを覚えてる。
28才という若さでも
その病気にかかるとあっと言う間に人の命を奪ってしまう
とても怖い病気なんだと思ったことを覚えてる。
そんな病気に、隆平がかかったなんて
「ウソだ……、絶対ウソだよ……」
動機が早くなる。
ドクドクと心臓が嫌な音をたてて
私を支配する。
そんなはず、ないよ……っ。
私は思わずその場に座りこんでしまった。
「沙良ちゃん?」
そしてその時、隆平のお母さんが、私の肩を叩いた。
「どうしたの?」