キミのイタズラに涙する。


そんな気持ちをこめて彼の手を握っても

彼はパッと手を払って言うんだ。


「ま、病気っつったってさそんな重いものじゃねぇし

深刻に考えることはねぇよ

治療して直れば退院してまた学校に行けるわけだしな

あ、でもそしたら俺単位やべぇからその時はノート見せてくれよ?」


そうやって誤魔化してまた一人、辛い思いをする。


お願いだから、もう強がらないで。

一人で重いもの、背負おうとしないで。


「隆平……私嫌だよ

何も出来ないの……いっぱい笑わせてくれた隆平に

自分は何もしてあげられないなんて嫌だよ……」

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