キミのイタズラに涙する。


つくづく思う。

同じ心臓の音でも

普通の時、嫌な時、嬉しい時


全然心臓の音が違うんだって。


隆平の手は少し前より痩せていて

骨張っているけれど

安心するのは前から変わらない。


「ごめんなーなんか」


「何が?」


「んー色々?」


「色々って何よ、」


「いやーこの病室にオバケがいるつーのに来させちまってさ」


「え!!ちょ、オバケいるの!?」


ちょっと待って!!

私オバケ苦手なんですけどっ!!


「ああ、いるよ

いっつもな、誰もいないのにドアが開くんだよ

そしてそっちを見たら髪の長い女の人が……」



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