キミのイタズラに涙する。


「今は安静にしてなくてはいけないから

ごめんね」


この間はあんなに元気だったのに……

一緒に花火をすることも出来たのに


大丈夫なんだろうか。


隆平は夏の間、医者に薬の量を減らしてみようと言われたって

すごく嬉しそうに話していた。


その間は副作用から解放されてとてもイキイキとしていたのに……


「白血病はね、容態が悪化しやすいものなの」


また不安が募ってく。


けっきょく、その後

隆平から連絡があったのは1週間後だった。


「隆平、いる……?」


「いるよ」


1週間ぶりの彼の姿を見て私ははっ、とした。

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