キミのイタズラに涙する。


ドキ、ドキ、


ダメダメ、この気持ちは隠すって決めたんだから。


そしてしばらく話した帰り際、隆平は突然言った。



「そういやさ、俺明日から病室移動になるから」


「え?」


荷物を持って帰る準備をしていた私は思わず振り返る。


「どこに?」


「うーん、それがまだ分からんらしい

分かったらまた連絡するわ」


「うん……」


ちょっと疑問に思うことはあったけど

私はその言葉を流してしまった。


きっと連絡が来るだろうと信じて。


しかし、次の日来たメールは

病室の部屋の場所を教えるものではなかった。






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