キミのイタズラに涙する。


今日分けた分のおかずが

田辺くんにとって元気になるものだといい。


たとえ食べてくれなくても

少しでも彼が元気になってくれたら

それで嬉しいから。


私と梓はそう願いながら駅前のクレープ屋さんに向かった。


そして次の日ー。


今日も田辺くんは学校に来てすぐに顔を机に伏せた。


もう誰も話しかけるなと言いたげに。


「無理に話に行くのは迷惑だよね……」


「そうね、たぶん今は行かないほうがいいと思う」


私は少し落ち込んでいると

隆平が教室に入ってきた。


「はよー!」


みんなに挨拶して自分の席につく。





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