メイドさんに首ったけ!?
その違和感がなんなのかは分からなかったけど、状況が最悪な事には変わりはない。


今頼りになるのは、耳だけ……。

少しでも情報を集めないと……!


小さいけど、時々前の方から2人の男の会話が聞こえてくるからそれを聞き取ろうと必死に耳を傾けた。


「本当に大丈夫なんだろうな」

「ああ、あの方は信頼できる。安心しろ」

「しかしなんだってこんなことを……」

「お前、何も聞いてないんだな。
それは……」

そこまで聞き取れていたのに、突然の轟音でその先の声が聞き取れなくなってしまった。


なに?

この人たちは何の話をしているの?


今の会話からすると、誰かに頼まれて私にこんな事をしているってこと?


これってどう考えても、誘拐だよね……?

ちょうどその理由のところで話が聞けなくなっちゃうなんて……。

< 15 / 70 >

この作品をシェア

pagetop