メイドさんに首ったけ!?
轟音も消えて静かになったときにはすでに二人の会話は止まっていて、車内は静まり返っていた。


車内の無音が私の中の恐怖心を煽ってくる。


どうしよう……。

このままどこに連れて行かれるだろ。


あれからどれくらい経ったんだろ?


霧様、心配してるよね……。

携帯は鞄の中。

細道に引っ張られたとき、びっくりして鞄も落としちゃったからきっとあの場に落ちたまま……。


せっかくの霧様とのデートだったのに、なんでこんな事になっちゃったのかなぁ?


霧様…、霧様……っ。


大好きな人を想いながら、ぎゅっと目を瞑る。


それにしても……。

さっきの違和感はなんだったんだろう。


なんかこう、不思議な感覚が……。

あっ、そうか!



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