メイドさんに首ったけ!?
あまりの衝撃的告白に、私は思い切り目を見開いてしまう。

この誘拐事件(?) が霧様が頼んだもの……?

一体何のために……!?


「露、ごめん。
怖かったよね。不安だったよね。
……でも、僕は露に喜んでもらいたいことがあって今回の計画を企てたんだ」

「私に喜んでもらいたい事……?」


――霧様からの告白に、少なからず霧様への不信感が募った事は確かな気がする。


車に乗ってから、移動中はずっと霧様に助けを求めていた。

なのにそれは霧様が計画されていた事だったなんて……。


その話を聞いた瞬間、霧様に裏切られたような気分だった。

そんな事考えたくなかった。


――でも。

その後知らされる霧様のプレゼントの内容に、私の恐怖や不信感などは全て吹き飛ばされ、嬉しさのあまり、私はひたすら涙を流し続けた。



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