メイドさんに首ったけ!?
もうさっきまでの恐怖心は全部吹っ飛び、霧様のお心遣いが嬉しくて、ただただ下を向いて涙を流し続ける。


「……僕の事、嫌いになった?」


眉根を寄せて聞いてくる霧様に、ふるふると首を横に振り続ける。


「……ならないです。
なれるわけ、ないです……」


怖かったのは事実。


本当に殺されちゃうんじゃないかって思った。

怖くて、不安でどうしようもなくて……。

ずっとずっと霧様に助けを求め続けていた。


でも、今回はその霧様が黒幕。

正直すごく戸惑ったし、理由を聞かない時にはなんで?って、信じられない気持ちでいっぱいだった。


でも、やっぱり霧様は霧様で――。


霧様は、私に内緒でこんなに素敵なプレゼントを用意してくれていた。

こんな、特設ステージまで貸し切ってのビッグプレゼントに感動しないわけがない。

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