メイドさんに首ったけ!?
「そういえば零さまたちは霧くんがここにいる事を知っているの?」

「いえ……」

「連絡しなくて大丈夫?」


あれから、綺さんが給湯室から淹れてきてくれたコーヒーを飲みながら、露が目覚めるのを待っていると、ベッドを挟んだ向かい側に座っている綺さんにそう問いかけられた。

特に家に連絡を入れようとは思っていなかっただけにどう返事しようか悩んでしまう。


「あまり遅くなると零さまも心配するんじゃないかしら?」

「……そうですね。
一応連絡してきます」


今はまだ8時と時間的には早いものの、綺さんのその好意を無駄にするわけにはいかず、僕は携帯を手に露の病室を出た。

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