メイドさんに首ったけ!?
だから、僕は露も納得でき、事実と違わないことを伝えることにした。

「僕のお父さんがね、露のお父さんとお母さんとおともだちだったんだ。だから露のことも知っているんだよ」

「ふぅ~ん」


それから露は、最初の警戒が嘘のようにすっかり僕に心を開いてくれたようで、僕の手をしっかりと握りしめ、楽しそうに話をしてくれた。

幼稚園でなかのよい友達のこと。

綺さんや、陸さんとのこと。

そのどれもがしらなかったことばかりで、僕は新鮮な気持ちで露の話に耳を傾けていた。

こんな形で露の幼少時代の話を聞くことになるなんて。

何が起こるかわからないものだな。


「ねぇ、きりおにいちゃん」

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