メイドさんに首ったけ!?
やはり、そうか。

事故に遭ったとき、露は頭を打っていた。

その衝撃で障害が現われてしまったのかもしれない。


「それで、お医者様が言うには原因がまだ分からないから、どうする事もできないらしいんだけど、しばらくは検査をして様子を見てみるそうよ」

「そうですか……。
あの、本当に申し訳ありませんでした。怪我をさせてしまっただけでなく、こんな事にまで……」


僕がしっかり露を守っていれば、こんな事にはならなかった。

今更悔いても遅いけれど、そう思わずにはいられなかった。

なのに、


「え?霧くんのせいじゃないじゃない」

「そうそう。露ちゃんだっておかしなことになってるけど、ちゃんと生きてるんだし」

「むしろ、こんなこと一生に一度あるかないかのことなのよ?この状況を楽しまなくちゃ!」

「……」

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