先輩×後輩
「お前には関係ないことだから」
そう言った健太の顔は、少し寂しそうだった。
あたし、ちょっと無責任だったかな。
本当に、その子のことが好きなんだね。
健太とはいつも一緒にいるけど、そういう顔を見たのはもしかしたら初めてかもしれない。
「お前、彼氏とどうなんだよ」
「どうって?」
「上手くいってんのかよ。年下だろ?」
あのね、みんな誤解してるよ。
年下だからってなんなの。
歳なんて、全然関係ないんだよ。
俊くんが何歳だって、もし年上だって、あたしはきっと俊くんに恋してたと思う。
…って、このこと俊くんには内緒だよ?
「ちょーラブラブだから♪」
「あっそ」
自分から聞いてきたくせに、興味なさそうに言う健太。
なんなのよぉ。