先輩×後輩


だんだんムカムカしてきて、



「別に、あたしだって興味ないですから」



そう言って思いっきり目を逸らした。


だって、なんかムカつくんだもん!!


あたしが好きなのは、俊くんだけなのにぃ!!



「ムキになっちゃって」

「なってませんから!」



何なのこの人〜!!!


いつからあたしが、この人のこと好きってことになってるのよぉ!!



「あたし、彼氏いるんで!」

「へぇ〜」

「だから興味なんてないですから」



ふんっ


なんかすっごくムカつく!!


それだけ言い放って、あたしはお店の中に入ろうとした。


…入ろうとしたのに。


あたしの視界の中に入ってきた、人の影…



「…え?」

「…さくら?」

「ん?何、知り合い?」



あたしの視線の先には、驚いた顔の俊くんがいた。

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