先輩×後輩
年下の男の子
目の前で繰り広がる状況に、頭がついていかなかった。
なんで、俊くんがここに…?
俊くんに会えて嬉しいはずなのに、どうしてもそういう気分にはなれなかった。
「…何してんの?」
「ちょっと友達と飲んでて…」
俊くんの視線はあたしには向いてなかった。
視線の先には、隣にいる…
「もしかして彼氏?」
…この男。
もしかして、誤解とか…してないよね?
「…だったらなんだよ」
俊くんの声がワントーン低くなったのがわかった。
やばい、怒ってる…
「ちょっと、先輩中に入ってて!」
「え?なんでよーもしかして修羅場?」
隣にいた先輩をぐいぐいお店の中に押しやって、扉を閉めた。
俊くんはぶすっとした顔であたしを見ている。